エネルギー医学の最前線

エネルギーの医学の専門家の目線で、ホリスティックにいのちと暮らしについて綴ります。https://energymedicine-magazine.jimdo.com

【無料版】vol.93 「無分別智医療 4 〜 奇跡の治癒の罠」天外 伺朗(2019年3月配信)

 

 

 一般の西洋医のところには、代替医療でぐちゃぐちゃになった患者が大勢来る。もうちょっと前に来てくれれば何とかなったのに、という嘆きをよく聞く。西洋医学で簡単に治る症状を重症化させてしまうケースが結構多い。そういう患者はすぐに離れていく。代替医療者には、うまくいった患者しか見えないので、自分の患者が西洋医の嘆きになっていることなど想像もできない。

 

 一方、西洋医学で永年治らなかった患者が代替医療でスパッと治ることもある。代替医療者は鼻高々で、西洋医学の限界を声高に叫ぶ。西洋医の多くは、代替医療はインチキだと思っているので、それを信じようとはしない。

 


 フェイスブックを見ていると、その両者の極端な意見が山のように出てくる。医療の世界に、かなり激しい「分離・分断」が起きているのだ。

 

 医療改革を23年もやってきて、多くのケースを見てくると、両者とも正解だということがよくわかる。だが、両者とも反対側のケースを知らなさすぎる。

 

日本ホリスティック医学協会」の30年余の熱心な活動により、代替医療側の勢力はわずかに広がった。しかしながら、「分離・分断」の位置が少し変わっただけで、解消への道は遠い。

 

さらに問題を複雑にしているのは、相当にインチキ臭い代替医療でも「奇跡の治癒」は起きていることだ。「奇跡の治癒」というのは、どちらかというと患者側の意識の要素が大きく、医療そのものとの関係性は薄い。だが、代替医療者は思い上がり、多くの人は医療を評価してしまう。一件の「奇跡の治癒」の裏側に無数の残念なケースが積み上げられる。その後始末を強いられる西洋医は、ますます代替医療に背を向ける。

 


患者の心と身体の関係を追求して、心療内科という新分野を開拓された池見酉次郎医師(1915-1999)は、患者が「実存的変容」を起こすと、癌が自然緩解することを発見された。これは、私が進めている「ホロトロピック医療改革」の中心課題になっている。

 

私が14年にわたって進めてきた経営塾「天外塾」では、経営者の「実存的変容」をサポートするのがメインの活動になっており、かなりの実績を上げている。

 

この方法論を癌患者に応用すれば、相当に治療実績が上がりそうだが、そうすると私も「インチキ臭い代替医療者」の仲間入りをすることになるなぁ・・・

 

 

 

 

 

 

天外 伺朗(てんげ しろう)

 

本名:土井利忠。工学博士(東北大学)。名誉博士エジンバラ大学)。元ソニー上席常務。1964年、東京工大卒。ソニーに42年間勤務。CD、NEWS(ワークステーション)、AIBO(犬型ロボット)などの開発を主導。天外伺朗ペンネーム)として、医療改革、教育改革、経営改革などに取り組む。ホロトロピック・ネットワーク代表、フロー・インスティテュート代表、天外塾塾長。ホワイト企業大賞企画委員長。著書多数。

ホロトロピック・ネットワーク
http://holotropicnetwork.wixsite.com/network

天外塾
http://www.officejk.jp/

 

 

 

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