【無料版】vol.91「思い」「感情」「体」を同時にワークするEFT 溝口あゆか（2019年3月配信）

“私”という個人を構成している要素は、「思い」「感情」「体」の三つですね。

このうちのどれ一つが欠けても、個である“私”は成り立ちません。

つまり、私たちはこの「思い」「感情」「体」の三位一体の存在です。なんかあまりに明白なことを書いていると思われるかもしれません。

しかし、例えば身体の病気の場合、病院では体のみに焦点を当てます。また心理的な悩みに対して、カウンセリングはもっぱら「思い」に焦点を当て、あまり感情や体の状態に目を向けません。

ところが、身体の症状であれ、心の悩みであれ、私たちが苦しんでいるときは、常に三位一体で苦しんでいるのです。

例えば、職場で毎日上司に怒鳴られているとします。恐れや怒りが沸いたり、いろいろな思いも出てくるでしょう。なんとか頑張り続けたけど、ある日ぷっつりと会社に行けなくなった・・・。

こんなとき、体のレベルでは交換神経が常に優位になっていた状態から、ポリヴェーガル理論でいう背側の副交感神経がシャットダウンした状態になっているでしょう。

また、なぜそもそも交換神経が優位になったのか。それは、恐れや怒りという感情、“いつ怒鳴られるか分からない”という思いが、体に「危険だ」という信号を送っているからです。

このように感情や思いが自律神経や脳にどんなシグナルを送っているのか？を理解すれば、たとえ子育ての悩みや人間関係の悩みであっても、身体のレベルまで影響があることがよく分かります。

話は一見逸れますが、先日ロンドンで開催された「科学とEFT（Emotional Freedom Therapy、感情解放のテクニック）の会議」に参加してきました。

EFTは現在では、100以上の臨床試験結果があり、オーストラリアのボンヌ大学ではfMRIを使った臨床検査も行われています。経絡をタッピングすることで、大脳辺縁系に電気シグナルを送り、出来上がってしまった感情やショックの回路を解除することなどが解明されています。

このツールの優れている点は、「思い」「感情」「体」に同時に働きかけができることです。私のセラピーを選ぶ基準は、8割の人に効果があり、8割の人に持続的に効果があるというものです。過去何千というセッションから、ほんとうにそうだなぁと実感しています。

とても安全なツールです。ぜひ試してみませんか？

●EFTプラクティショナー講座●

日程：2019年4月27日～29日

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溝口あゆか（みぞぐちあゆか）　

早稲田大学第一文学部美術史卒。日本で10年の会社員生活を経て、ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジ芸術運営学修士号。 Center for Counselling and Psychotherapy Educationにて心理学を学び、心理カウンセラーの資格を取得。JMET代表EFTマスタートレーナー、また日本人唯一のMatrix Reimprinting（EFTを発展させたセラピー）トレーナーでもある。現在、心理カウンセラー＆セラピストとして数多くの経験から、イギリスと日本で理論やセラピーのテクニックを教えるコースやセミナーなどを展開。また、「インテグレイテッド心理学」を提唱し、非二元（悟り）の観点からの人間の心のしくみを教えている。