【有料版】vol.17 神尾 学 -5-「秘教とは何か？」（2015/5月）

前回まで、アリス・ベイリーの『秘教治療』では、「すべてをエネルギー」として捉え、その中でも特に、これまで漠然としか捉えられてこなかった「魂を経由して流入してくる霊的エネルギー」に関して、新たな情報が具体的に語られていること、それに基づいて研究・活動を行っていくことにより、医療のみではなく、あらゆる分野に通底するこれからの新しいパラダイムとなる「エネルギー」に関する理解が深まり、時代のフロンティアとして活躍できるようになるであろう、ということを、述べてまいりました。

（それが正しい情報であるか否かは、現時点では検証し得ないので、「可能性がある」という程度にしておいたほうが、無難とは思いますが。）

今日は、そのへんをもう少し深く突っ込んでいくことにより、「秘教治療」～エソテリック・ヒーリングと従来までの一般的ヒーリングとの違いを、明確にしていきたいと思います。

それでまず、「秘教」とは何か？　ということを、もう少し考えていくために、アリス・ベイリーのすべての著作の中で最もこの問題に関して本格的に論じている部分が『新しい時代の教育』という本の中にありましたので、ちょっと長いですが、そこから引用しつつ（Ｐ103～105）、解説させていただきます。

「新時代の教育者たちは、秘教的なアプローチをますます重視するようになるであろう。・・・

　現在非常に速やかにフォースとエネルギーの世界を扱うようになり、そこに入ろうとしている科学者が、実際には真の秘教徒である──たとえ科学者が、探し求めているエネルギーを統御しようと努力する際にそのエネルギーの源を否定したとしてもである。
　それはさほど重要なことではなく、後に科学者はその発生源を認めることになるであろう。」

秘教というと、幻想的でスピリチュアルな世界を思い浮かべられる方も多いかと思いますが、真の秘教というのは、透徹した知性によって、目に見えない高次の霊的な界層まで含めた全世界を、「すべてをエネルギー」と見て、統一的に捉えるものです。

真の秘教徒は、あらゆる分野に存在しますが、その人たちに共通する性質は科学的なマインドを持っていることであり、エネルギー医学に興味関心を抱いて、真剣に学ばれてようとしている皆さんこそは、すでに「秘教徒」と言って良い存在なのです。

皆様方ご自身が、アリス・ベイリーによって伝えられている霊的なエネルギーの源である、星々～神々の世界や、魂を通して流れ込んでくる７種光線エネルギーなどの存在を、顕在意識で否定しようがしまいが、より質の高いエネルギーを扱うことによって人類全体の進歩・発展に寄与する研究・活動をしようとされていれば、そんなことは大して関わりがありません。

………（以下略）

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神尾 学（かみお まなぶ）

ホリスティックリーディング研究所所長
NPO法人 日本ホリスティック医学協会　理事
東京大学工学部・教育学部、同大学院（体育学・健康教育学専攻）修了
各種身体文化および健康法・代替療法の研究・指導に携わる中で、22年前に神智学に出会い、その整合的で壮大精緻な体系に魅せられ、研究・啓蒙活動に入る。
現在は、神智学を引き継ぐ情報を伝えたアリス・ベイリーの『秘教治療』『秘教占星学』を中心に解読を進めており、古来のヨーガ哲学から最新のエネルギー医学まで、幅広い知識を駆使しての明快な解説によって、スピリチュアル界の健全化に尽力している。
著書に『秘教から科学へ』『人間理解の基礎としての神智学』『未来を開く教育者たち』（以上、コスモス・ライブラリー）、『智のフロンティア』『ホリスティック・リーディング（1・2）』（以上、ライフ137）、等。

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